人工漁場工法
特許:第3753686号
平成19年2月27日 TV放映:ガイアの夜明け 第252回
いらないものに福がある[廃ガラスで故郷の海を守れ]
平成19年2月27日 TV放映:ガイアの夜明け 第252回
いらないものに福がある[廃ガラスで故郷の海を守れ]
人工漁場工法とは
底質が悪化している海洋、湾海、湖沼などにおいて、二枚貝の棲息に適した環境を確保できる人工漁場を提供する工法です。
人工漁場工法の特徴
- ミラクルソルおよび海砂を干潟底質に散布し、深度1mまでの領域を耕耘・混合する工法である。
- 夏場における硫化物の生成が抑制できる。
- ミラクルソルを用いることで、台風・波浪による分級現象を緩和し、改善効果の持続を図ることが出来る。
- ミラクルソルを混合することにより、底質内で生じる鉛直方向の動水勾配が増幅される。これにより、酸素を含んだ海水が底質に浸透することで、酸化反応の促進が期待できる。
人工漁場工法の背景
人工漁場工法は、(独)農業・生物系特定産業技術研究機構の「生物系産業創出のための異分野融合研究支援事業」ならびに文部科学省の科学技術振興調整費による「重要課題解決型研究等の推進」の一環で行ったものである。
人工漁場工法の実施試験について
試験区の施工状況
底質の悪化が確認された干潟(佐賀県鹿島市飯田町地先)にて人工漁場工法を行った。
施工前
ミラクルソル散布後の状況
(提供:松尾建設)
(提供:松尾建設)
試験結果 アゲマキ貝の成育について
放流時のアゲマキ(稚貝)
(提供:佐賀県有明水産振興センター)
(提供:佐賀県有明水産振興センター)
放流から1年後のアゲマキ
試験結果 底質改善
AVSの鉛直分布
台風前後のコーン指数
改善区域内外の底質土色
AVS(酸揮発性硫化物)
AVSは金属元素や水素元素と結合した硫化物である※ 。生物の呼吸系を阻害するため、底棲生物にとって有害な物質である。水産用水基準にて0.2mg/g dry-mudと規定されている。
AVSは金属元素や水素元素と結合した硫化物である※ 。生物の呼吸系を阻害するため、底棲生物にとって有害な物質である。水産用水基準にて0.2mg/g dry-mudと規定されている。
※地球環境調査計測事典 第3巻 沿岸域編 より引用
底質改善実証試験区の概要
底質改善実証試験区の概要